介護統計 / 2026年9月6日

老老介護の割合は61.9%|2025年調査

高齢の夫婦と成人した娘が食卓で文字のない三枚のカードを見ながら介護の分担を話すイラスト
記事の内容をもとに作成したAI生成イラストです。実在する人物・施設ではありません。

「老老介護は、今どのくらいの割合ですか」

2025年国民生活基礎調査では、要介護者等と同居の主な介護者がともに65歳以上の割合は61.9%です。ただし、全介護世帯の割合ではありません。高齢の親同士だけへ任せず、子が今日できるのは、1週間の介助を「内容・時間・担う人」に分け、外へ頼む時間を家族で決めることです。

老老介護61.9%は「同居の主な介護者」との組合せ

厚生労働省の「2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況」は、2026年7月15日に公表されました。介護の状況を示す表17では、要介護者等と同居の主な介護者がともに65歳以上の割合を61.9%としています。

同じ2025年調査で「介護が必要になった主な原因」を見ると、認知症が16.7%でした。原因別の数字と読み方は介護が必要になった原因|認知症16.7%で整理しています。

要介護者等とは、介護保険法上の要支援または要介護の認定を受け、在宅で暮らす方です。主な介護者は、介護へ最も長い時間を使う人を指します。公式資料は「老老介護」という語を使っていません。この記事では65歳以上同士の組合せを、検索で使われる呼び方に合わせて老老介護と記します。

61.9%を「介護が必要な全世帯のうち6割」と読むのは違います。主な介護者の続柄をみると、同居は46.1%です。61.9%は、その同居の主な介護者との年齢組合せをみた数字です。別居の家族や事業者が中心となる場合まで含めた全介護世帯の割合ではありません。

表に固有の実人数は章別PDFにありません。調査全体の集計人数を61.9%へ掛け、世帯数を推計することもできません。割合を使う前に、誰を分母にした数字かを確かめます。

65歳以上同士61.9%、75歳以上同士も37.1%

2025年調査の年齢組合せは、60歳以上同士が79.0%、65歳以上同士が61.9%、75歳以上同士が37.1%です。年齢の線を10歳上げても、75歳以上同士が3組に1組を超えます。

介護する側も、通院、服薬、自分の家事や休息を抱えます。61.9%は「夫婦で支えられているから大丈夫」という数字ではありません。介護する人の年齢も確認対象だと示す数字です。

もう一つ、年次の読み方には注意が要ります。65歳以上同士は2022年調査の63.5%から、2025年調査では61.9%へ1.6ポイント下がりました。長期ではおおむね上昇傾向ですが、2025年に過去最高になったわけではありません。

良い点は、介護する人の年齢まで見えること

2025年国民生活基礎調査の良い点は、要介護者等だけでなく、同居の主な介護者の年齢を組み合わせて示したことです。親御さんの認定区分だけを見ていると、介護する配偶者の体力や予定が抜けます。

子世代が仕事を辞める前に、親世代の負担を家族の予定へ入れる入口にもなります。仕事との両立は、介護離職とは|年間10.6万人、辞める前の確認と、介護休業の申請方法|2025年4月から個別周知で制度と家計を分けて整理しています。

親御さんと同居していない子も、相談から外れる必要はありません。認定前の入口と認定後の調整役の違いは、地域包括支援センターとケアマネの違い|磐田市で確認できます。

注文したいのは、61.9%を不安の見出しだけにしないこと

割合だけでは、食事の支度、排せつ、移動、服薬の声掛けなど、何を誰が何分担っているかは見えません。同じ65歳以上同士でも、必要な支援と家族の距離は一世帯ずつ違います。

同じ2025年調査では、同居の主な介護者の15.8%が介護時間を「ほとんど終日」と答えています。時間区分の読み方と、家族が最初に書き出す項目は、家族介護の時間|「ほとんど終日」は15.8%で整理しました。

61.9%を見て、すぐ入居や契約を決める必要はありません。住まいを替える選択、通いを使う選択、自宅で訪問を受ける選択は別々です。割合は結論ではなく、介護する側の負担を家族が尋ねるきっかけに使います。

家族が休むための短期入所も、希望日に必ず使えるとは限りません。利用を検討するときの整理は、磐田でショートステイを予約するコツ|3割の壁にまとめています。

まさかこんなに高いとは。数字を分担表へ変える

2025年調査で65歳以上同士が61.9%、75歳以上同士も37.1%。私は数字を見て、正直、まさかこんなに高いとはと思いました。驚きは丸めません。ただし、その驚きを家族への脅しにも、サービスの売り文句にも使いません。

私は大石浩之(磐田市/不動産業)です。富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役として、サービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、通所介護のふじがおか見付デイサービス、訪問介護のふじがおか訪問介護センターを運営しています。住まい、通所、訪問は別のサービスで、契約も別です。私にはサービスを提供する利害があります。

以下は体験ストックにある特定のご家族の実話ではなく、運営する側としての私の意見です。介護する配偶者が「まだ自分でできる」と言うとき、子が全部取り上げるのも違う。一方で、その言葉だけを頼りに任せきるのも違う。本人たちが続けたい役割を残し、重い時間だけ外へ出す順番が要ります。

私にも迷いがあります。子が関わるほど、親御さんが監視されているように感じないかという迷いです。だから最初から住まいやサービスを決めず、まず1週間だけ事実を一緒に書くのがよいと考えます。

今日できる確認は、1週間を三つに分けること

今日できる確認は、紙を一枚用意し、介助を「内容・時間・担う人」の三列で書くことです。朝の服薬の声掛け、昼の食事、夜の移動など、実際にしていることだけを書きます。できていないことを責める表にはしません。

次に、介護する親御さんへ「何を続けたいか」を聞きます。子が担える時間も、曜日と時刻まで書きます。空いた欄が、家族以外へ相談する範囲です。電話相談、訪問、通所、短期入所など、選択肢を一つに決める前の材料になります。

私たちへ電話または相談フォームで質問することもできますが、入居や利用を前提にしません。制度、利用可否、自己負担は個別条件で変わります。最後は、担当のケアマネジャー、または地域包括支援センターに確認してください。

よくあるご質問

老老介護の割合61.9%は、全介護世帯の割合ですか。

いいえ。2025年国民生活基礎調査の61.9%は、介護保険法上の要支援・要介護認定を受けた在宅の要介護者等と、その同居の主な介護者の年齢を組み合わせた数字です。別居家族や事業者が主に介護する場合まで含む全介護世帯の割合ではありません。

老老介護の割合は2022年より増えましたか。

65歳以上同士は、2022年調査の63.5%から2025年調査の61.9%へ1.6ポイント下がりました。長期ではおおむね上昇傾向ですが、2025年に過去最高になった、または直前調査から増えたとは書けません。

高齢の親同士の介護に、子は何から関わればよいですか。

まず1週間だけ、介助の内容、行う時間、担っている人を同じ紙に書いてください。親御さんが続けたいことも聞きます。家族だけで埋められない時間は、担当のケアマネジャーか地域包括支援センターへその紙を見せて相談します。

著者・大石浩之(富士ヶ丘サービス代表取締役・宅地建物取引士)の顔写真

この記事を書いた人:大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)

磐田市見付でサービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、ふじがおか見付デイサービス、ふじがおか訪問介護センターを運営する富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役。介護施設の運営から不動産事業を始め、実家じまい・相続の相談も一件ずつ受けています。プロフィール

参考にした公式情報

この記事は2026年9月6日に確認した公表資料をもとにした一般的な整理です。61.9%に対応する実人数は章別PDFで確認できませんでした。制度、数値、利用可否、自己負担は個別の状況と時期で変わります。ご本人の状況に当てはまるかは、担当のケアマネジャー、地域包括支援センター、市の窓口でご確認ください。

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