介護統計 / 2026年9月7日

介護が必要になった原因|認知症16.7%

成人した娘と高齢の母親が、鍵と歩きやすい靴を前に三枚の白いカードで生活の変化を確認するイラスト
記事の内容をもとに作成したAI生成イラストです。実在する人物・施設ではありません。

「介護が必要になる原因は、やはり認知症が一番ですか」

2025年国民生活基礎調査の総数では、介護が必要になった主な原因の第1位は認知症16.7%です。続く高齢による衰弱は15.6%、骨折・転倒は14.6%でした。ただし、要支援・要介護の区分で順位は変わります。数字で親御さんの原因を決めず、生活の変化を日付と場面で記録して相談する材料にしてください。

介護が必要になった原因は認知症16.7%が第1位

厚生労働省の「2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況」は、2026年7月15日に公表されました。介護の状況を示す表16では、介護が必要になった主な原因の総数で、認知症が16.7%の第1位です。

調査が対象にする「要介護者等」は、介護保険法上、要支援・要介護と認定されて在宅で暮らす方です。表16の「総数」は、認知症がある人全体の割合でも、65歳以上の人が認知症になる確率でもありません。

総数の順位主な原因構成割合
第1位認知症16.7%
第2位高齢による衰弱15.6%
第3位骨折・転倒14.6%

上位3項目の差は、1位と2位で1.1ポイント、1位と3位で2.1ポイントです。認知症だけが大きく離れているわけではありません。物忘れと転倒の両方が気になる家族は、片方を消して考えないことです。

同じ調査を介護する人の年齢から読むと、65歳以上同士は61.9%でした。分母と問いが違うため、詳しくは老老介護の割合は61.9%|2025年調査で分けて整理しています。

要支援者と要介護者では第1位が違う

2025年調査では、要支援者の第1位は高齢による衰弱17.7%、要介護者の第1位は認知症23.6%です。総数の16.7%だけでは、認定区分による違いが抜けます。

区分第1位第2位第3位
要支援者高齢による衰弱 17.7%関節疾患 14.8%骨折・転倒 14.7%
要介護者認知症 23.6%骨折・転倒 14.8%高齢による衰弱 14.5%
要介護5脳血管疾患(脳卒中)27.6%認知症 23.8%高齢による衰弱 11.5%

私が意外に感じたのは、総数では第1位の認知症が、すべての区分で第1位ではないことです。要介護5では脳血管疾患(脳卒中)が27.6%で第1位でした。統計の見出しを一つ読んだだけで、介護の姿を一つに決めることはできません。

現在の要介護度は2025年6月時点です。要介護度は原因の重さだけで決まる数字ではなく、この記事の割合から親御さんの認定結果を予測することもできません。認定調査へ進む場合の記録は、介護認定調査の質問|家族が準備する3項目で確認できます。

良い点は、物忘れ以外の変化も同じ表で見られること

2025年国民生活基礎調査の良い点は、認知症、高齢による衰弱、骨折・転倒などを同じ表で比べ、要介護度別の上位3項目まで示したことです。家族が「物忘れだけを見ればよい」と思い込むのを止める材料になります。

磐田で親御さんの物忘れが気になる場合も、16.7%を本人の診断に置き換えてはいけません。相談先の順番は磐田で認知症かもと思ったら、最初の相談先はどこかに、受診までの記録はもの忘れ外来の受診目安|磐田市で最初に行く先にまとめています。

原因の名前がまだ分からなくても、買い物、食事、服薬、移動、金銭管理など、困っている場面は書けます。相談窓口へ渡す材料は、病名の予想より生活の具体です。

注文したいのは、16.7%を原因当てに使わないこと

統計には、家族の不安を「自分たちだけではない」と捉え直せる良さがあります。その上で注文があります。16.7%を見て、親御さんの物忘れをすぐ認知症と決める使い方はできません。

16.7%を見て認知症だけを探すのは違う。原因当てより、親の生活で何がいつ変わったかを記録する。私は、数字を家族が動ける段取りへ翻訳することを、この記事の軸に置きます。

16.7%を100人に直せば、およそ17人です。同時に、高齢による衰弱はおよそ16人、骨折・転倒はおよそ15人です。四捨五入した人数は説明のための置き換えで、実人数ではありません。3項目は近い位置にあります。

数字を家族の段取りへ翻訳するなら、確認するのは「認知症かどうか」だけではありません。いつから歩く速さが変わったか、転んだことがあるか、同じ支払いを重ねたか、家族の手助けがどこで増えたかです。

運営する側でも、相談の入口は一つに決められない

介護が必要になった主な原因は一人ずつ違います。私は、住まい・通所・訪問のどれかを統計だけで先に選ぶべきではないと考えます。

私は大石浩之(磐田市/不動産業)です。富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役として、サービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、通所介護のふじがおか見付デイサービス、訪問介護のふじがおか訪問介護センターを運営しています。住まい、通所、訪問は別のサービスで、契約も別です。私にはサービスを提供する利害があります。

以下は体験ストックにある特定のご家族の実話ではなく、運営する側としての私の意見です。原因の名前を急いで決めるより、本人が続けられていることと、家族の手助けが要ることを分ける。その紙があれば、住まいを変えずに相談する場合にも使えます。

私にも迷いがあります。物忘れが中心なら受診の話から入るのか、生活の困りごとを地域包括支援センターへ話すのか。順番は一律に決められません。だからこそ、家族が観察した事実を持ち、両方へつなげられる状態にしておきます。

今日できる確認は、変化を三行で一件ずつ書くこと

親御さんの変化が気になる家族が今日できる確認は、「日付」「起きたこと」「手伝ったこと」の三行を一件ずつ書くことです。原因名や評価は書かず、見た事実を残します。

たとえば「9月7日」「同じ品を二度買った」「冷蔵庫を一緒に確認した」のように分けます。転倒なら、日時と場所、家族が支えた内容を同じ形で残します。受診歴と服用中の薬も、分かる範囲で別に確認します。

記録が数件たまったら、かかりつけ医、担当のケアマネジャー、地域包括支援センターのいずれかへ見せます。制度、利用可否、自己負担は個別条件で変わります。住まい、通所、訪問を決める前でも相談できます。

私たちへは、電話か相談フォームの使いやすい方で質問してください。見学や契約は前提にしません。最終的な利用の可否は、担当のケアマネジャー、または地域包括支援センターに確認してください。

よくあるご質問

介護が必要になった原因の第1位は何ですか。

2025年国民生活基礎調査の総数では、認知症が16.7%で第1位です。続いて高齢による衰弱15.6%、骨折・転倒14.6%でした。ただし、要支援者では高齢による衰弱17.7%が第1位で、要介護度によって順位は変わります。

親の物忘れがあれば、認知症が介護の原因だと考えてよいですか。

物忘れだけで認知症とは判断できません。16.7%は調査対象全体の構成割合で、親御さん個人の診断確率ではありません。いつから、どの場面で、何が起きたかを記録し、かかりつけ医や地域包括支援センターへ相談してください。

親の変化を相談する前に、何を準備すればよいですか。

紙やスマートフォンに、変化が起きた日、具体的に起きたこと、家族が手伝った内容を一件ずつ記録します。受診歴と服用中の薬も確認します。その記録を持って、担当のケアマネジャーか地域包括支援センターへ相談すると伝えやすくなります。

著者・大石浩之(富士ヶ丘サービス代表取締役・宅地建物取引士)の顔写真

この記事を書いた人:大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)

磐田市見付でサービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、ふじがおか見付デイサービス、ふじがおか訪問介護センターを運営する富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役。介護施設の運営から不動産事業を始め、実家じまい・相続の相談も一件ずつ受けています。プロフィール

参考にした公式情報

この記事は2026年9月7日に確認した公表資料をもとにした一般的な整理です。割合は親御さん個人の診断や認定結果を示すものではありません。制度、数値、利用可否、自己負担は個別の状況と時期で変わります。ご本人の状況に当てはまるかは、担当のケアマネジャー、地域包括支援センター、市の窓口でご確認ください。

介護相談フォームはこちら 電話でも相談できます(0538-33-7070/9:00〜17:30)

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