
「介護サービス情報公表システムを開いても、項目が多くて選べません」
磐田で候補を整理するなら、同じサービス種別にそろえ、①事業所名・所在地・連絡先、②運営体制、③特色と情報の基準時点を横並びにします。2026年6月末時点データの出力日は7月9日で、現在の受入可否を示す一覧ではありません。画面で1社を決めず、候補を3社程度に絞って同じ質問をする道具として使います。
2026年7月9日は公開日ではなく、データの出力日
厚生労働省「介護サービス情報の公表システムデータのオープンデータ」は、2026年6月末時点の事業所データを、2026年7月9日出力として掲載しています(2026年9月5日確認)。
厚生労働省のページでは、介護サービス情報公表システムから出力した事業所データを、サービス種別ごとのCSVで提供しています。2026年6月末時点は、訪問介護、通所介護、訪問看護、居宅介護支援など35区分です。通常の提供時期は毎年6月末と12月末とされています。
ここで日付を丁寧に読みます。7月9日はページの公開日とも、各事業所がすべての項目を確認した日とも書かれていません。正確にはデータの出力日です。6月末時点のスナップショットなので、9月5日の受入可否、職員配置、送迎範囲がそのまま分かる資料ではありません。
もう一つ意外なのは、空欄が「対応していない」とは限らないことです。厚生労働省は、保有していないデータを空白にすると説明しています。空欄を不合格にせず、確認したい質問へ置き換えます。
確認1 通所と訪問を混ぜず、種別と所在地をそろえる
介護サービス情報公表システムを見る最初の作業は、同じサービス種別で候補をそろえることです。通所介護と訪問介護は、提供する場所も役割も違います。
厚生労働省の使い方資料は、事業所名、住所、電話番号を最初に見る欄として示しています。磐田市で検索した後、親御さんの住所から通えるか、訪問範囲に入るかを確認する入口になります。ただし、住所が近いだけで送迎や訪問が可能とは決められません。
通所介護と訪問介護の制度上の違いは、デイサービスと訪問介護の違いで先に確認できます。親御さんが家を離れて通う支援を求めているのか、自宅へ来てもらう支援を求めているのか。この一行が決まらないと、候補表の列をそろえられません。
表の一列目には、事業所名、所在地、電話、候補にした理由を入れます。「近い」ではなく、「親の住所から無理なく相談できそう」のように、後で確認できる言葉にします。
確認2 運営体制は7つの指標を質問に変える
厚生労働省の使い方資料は、利用者の権利擁護、サービスの質の確保への取組、相談・苦情等への対応、事業運営・管理、外部機関等との連携、安全・衛生管理等、従業者の研修等という7つの指標を示しています。
画面には都道府県平均とレーダーチャートもあります。これは事業所の体制を見る入口です。点数の高低だけで、親御さんとの相性やサービスの優劣が決まるとは資料に書かれていません。
見学や電話では、気になる指標を一つ選んで質問へ変えます。たとえば相談・苦情への対応なら、「相談は誰が受け、回答はどの形で残りますか」。従業者の研修なら、「直近にどんな研修を行いましたか」。表の二列目には、回答と確認日を残します。
見学時に契約書、退去条件、月額に含まれない費用などを確認する方法は、介護施設の見学で確認したい5つのことにもまとめています。住まいの見学と通所・訪問の事業所選びは別ですが、書面の該当箇所を聞く姿勢は共通します。
確認3 特色は基準時点とホームページまで見る
厚生労働省の使い方資料は、事業所の写真、受け入れ可能人数、サービスの特徴、各事業所のホームページを「事業所の特色」で見る欄として示しています。
写真がきれい、説明が長いという理由だけで候補を上に置きません。基準時点、現在も同じ内容か、親御さんの状況で利用できるかを、事業所へ確認します。受け入れ可能人数も日々動くので、固定情報として扱わないことです。
市の独自事業と介護保険の事業所検索も混ぜません。磐田市独自の生活支援は、磐田市の高齢者等在宅福祉サービス11事業で対象と申請先を確認できます。公表システムに出ないから支援がない、とは限りません。
表の三列目には、特色、情報の基準時点、直接確認が必要なことを書きます。空欄があれば、そのまま残します。分からないことを「なし」と埋めないほうが、次の電話が具体的です。
良い点は同じ欄で比べられること、注文は空欄の説明
介護サービス情報公表システムの良い点は、全国の事業所について、事業所名や運営体制などを同じ枠で検索・閲覧できることです。広告の文章だけを並べるより、候補間の差を落ち着いて見つけられます。
名前が似ていますが、事業所の公開情報を探すこの仕組みと、本人の資格・介護情報を関係者間で扱う介護情報基盤は別です。後者は介護情報基盤とは|2026年8月の新仕様で整理しています。
オープンデータは機械判読できるCSVなので、自治体や民間が別の検索道具を作る土台にもなります。データを開いて使える形にしていることは、介護を探す家族にとっても価値があります。
その上で注文したいのは、空欄と基準日の意味を、検索画面でも目立つ形で示してほしいことです。空欄が未保有なのか該当なしなのか、家族には見分けにくい。出力日だけを見て現在の情報だと思えば、見学前の電話で話が食い違います。
運営する側から言うと、画面へ選定を丸投げしない
私は大石浩之(磐田市/不動産業)です。富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役として、サービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、通所介護のふじがおか見付デイサービス、訪問介護のふじがおか訪問介護センターを運営しています。住まい、通所、訪問は別のサービスで、契約も別です。
以下は体験ストックにある特定のご家族の実話ではなく、運営者としての私の意見です。私はデジタルの一覧を使うことに前向きです。検索で候補をそろえられるのは便利です。ここは言い切ります。公表システムへ選定を丸投げし、上に出た一社へ決める使い方は雑です。
私も項目を全部読み始めると、どこまで見れば十分なのか迷います。だから三つの欄に絞り、気になった差を人に聞く。画面は答えを出す機械ではなく、同じ質問を作る道具です。うちの事業所を候補にする場合も、画面だけで決めず、現在の利用可否と個別条件を確認してください。
今日できる確認は、候補表を3列で作ること
紙または表計算に「基本情報」「運営体制」「特色・基準日」の三列を作ります。候補は同じサービス種別で3社程度に絞り、同じ欄だけを書き写します。
- 基本情報。事業所名、所在地、電話、希望するサービス種別。
- 運営体制。7指標から気になる一つと、事業所へ聞く質問。
- 特色・基準日。本人に合いそうな点、データの時点、空欄の確認。
順位は付けなくて構いません。「確認済み」「要確認」だけで十分です。制度上の利用可否、自己負担、送迎・訪問範囲、現在の受入可否は個別条件で変わります。電話または相談フォームも選べますが、契約を前提にしません。最後は、担当のケアマネジャー、または地域包括支援センターに確認してください。
公表システムの職員体制を読む前に、全国の人数と個別の受入可否を分ける考え方は、介護職員数は212万人|家族が数字を読む注意点でも整理しています。
関連する確認として、介護福祉士とヘルパーの違い|磐田の家族へも整理しました。
よくあるご質問
介護サービス情報公表システムでは何を見ればよいですか。
最初は同じサービス種別にそろえ、①事業所名・所在地・連絡先、②運営体制を示す項目、③特色・ホームページ・情報の基準時点を見ます。画面を全部読むより、ご家族が外せない条件を一つ決め、候補ごとに同じ欄を横並びにしてください。
2026年7月9日はデータの更新日ですか。
厚生労働省のページにある正確な表記は、2026年6月末時点のデータの「出力日:2026年7月9日」です。ページ自体の公開日や最終更新日は記載されていません。現在の受入可否や曜日を示すとは限らないため、候補先へ直接確認してください。
レーダーチャートで事業所の順位が分かりますか。
公式の使い方資料は、7つの指標から事業所の体制を確認できると説明していますが、家族との相性やサービスの優劣を決める順位表とは説明していません。候補間で同じ欄を比べ、気になる差を見学や電話で質問するために使います。

この記事を書いた人:大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)
磐田市見付でサービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、ふじがおか見付デイサービス、ふじがおか訪問介護センターを運営する富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役。介護施設の運営から不動産事業を始め、実家じまい・相続の相談も一件ずつ受けています。プロフィール
参考にした公式情報
この記事は2026年9月5日に確認できた厚生労働省の公式情報をもとにした一般的な整理です。2026年7月9日はデータの出力日で、ページの公開日・最終更新日ではありません。制度、情報内容、利用可否、自己負担、送迎・訪問範囲、現在の受入状況は個別の状況と時期で変わります。担当のケアマネジャー、または地域包括支援センターに確認してください。