介護制度 / 2026年9月9日

介護情報基盤とは|2026年8月の新仕様

高齢の本人とノートを取る家族のそばで、市町村・介護・医療の担当者が別々の端末から情報を確認するイラスト
記事の内容をもとに作成したAI生成イラストです。実在する人物・施設ではありません。

「介護情報基盤ができると、親の介護情報を家族もすぐ見られますか?」

介護情報基盤は、利用者本人、市町村、介護事業所、医療機関等が、資格・認定・ケアプランなどを電子的に扱う仕組みです。ただし、2026年8月31日に公開されたのは介護ソフト向けAPIの第1.0版。全国一斉の利用開始でも、子どもが親の情報を自由に見られる開始日でもありません。

介護情報基盤とは、紙で分かれていた介護情報をつなぐ仕組み

介護情報基盤は、利用者本人、市町村、介護事業所、医療機関等が介護情報を電子的に閲覧・共有するための情報基盤です。厚生労働省の公式資料で、2026年9月9日に確認しました。

市町村の介護保険システムから基盤へデータを連携します。介護事業所と介護サービスを提供する医療機関は「介護保険資格確認等WEBサービス」を通して扱い、介護ソフトからも接続できます。家族が事業所を探す介護サービス情報公表システムとは、名前が似ていますが別の仕組みです。

基盤に置く主な範囲は、被保険者証等情報、要介護認定情報、認定申請の進み具合、住宅改修費・福祉用具購入費の利用情報、ケアプラン情報、LIFE情報の一部です。認定情報には主治医意見書も含まれます。

市町村の開始時期は一律ではありません。標準化対応が済んだ市町村から2026年4月1日以降に順次始め、全市町村は2028年4月1日までの活用開始が目標です。磐田市が2026年9月9日時点で本番利用を始めたかは、指定資料では確認できませんでした。

2026年8月31日の新仕様は、介護ソフトをつなぐ確定版

2026年8月31日に公開された新資料は、「介護保険資格確認等WEBサービスとの連携におけるAPI標準仕様書(第1.0版)」です。2026年5月27日の暫定版に続く確定版で、主な読み手は介護ソフトの開発事業者です。

APIは、異なるソフト同士が決めた形式で情報をやり取りする接続口です。第1.0版は、介護ソフトと国保中央会が運用する介護WEBサービスとの接続方法を定めています。

仕様は二系統です。一つは、証情報、認定情報、認定審査会の進み具合、住宅改修・福祉用具購入の情報を取得する「介護情報・資格確認API」。もう一つは、事業所間連携、交付用登録、同意・確認用登録を扱うケアプラン情報連携APIです。このうち、ケアプランデータ連携標準仕様の実装・リリースは2027年3月下旬頃の予定です。

意外なのは、資格確認系のAPIが「参照」、つまり取得だけを扱う点です。情報の登録や削除はしません。8月31日に家族向けの新しい画面が一斉に開いたわけでも、全国の介護記録が同日から全部つながったわけでもありません。

誰でも全部を見られるわけではない

介護情報基盤では、サービス種類、職種、本人の同意や担当関係などの条件によって、閲覧範囲と機能を分けます。全職員が同じ情報を無条件に見る仕組みではありません。

初回登録には、利用者のマイナンバーカードを読む方法と、介護被保険者証の情報を使う「4情報検索」が示されています。本人確認後、担当事業所として登録して閲覧へ進みます。

一方、成人した子どもが親の情報を代理で見られる条件は、第1.0版の資料だけでは分かりません。構成図には本人側の窓口としてマイナポータルがありますが、子どもへの自動共有とは書かれていません。私はここを曖昧にしたくありません。「家族だから見られる」と先回りせず、本人の同意と確認経路を個別に尋ねる必要があります。

紙の介護保険被保険者証を紛失した場合の現行手続きは、介護保険証を紛失したときの磐田市の再交付6窓口で整理しています。第1.0版が出たことだけで、手元の証書を処分しないでください。

良い点は転記を減らせる土台、注文は開始状況の見える化

介護情報基盤の良い点は、紙や別々のシステムに分かれた情報を、権限を分けて電子的に扱う共通の土台を作ることです。転記が減れば、家族と現場が確認に使える時間を残せます。

認定申請の進み具合も共有対象です。ただし、誰がいつ見られるかは市町村の開始時期や担当関係で変わります。期待される機能と、2026年9月時点で使える機能は分けて読みます。

その上で注文したいのは、市町村ごとの開始状況、本人が見られる項目、家族が確認に関われる条件を、一つの案内で追えるようにすることです。API仕様が精密でも、家族が「磐田では今日どうすればよいか」を探し回るなら、入口でまた詰まります。

運営する側から言うと、情報共有に判断を丸投げしない

私は大石浩之(磐田市/不動産業)です。富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役として、サービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、通所介護のふじがおか見付デイサービス、訪問介護のふじがおか訪問介護センターを運営しています。住まい、通所、訪問は別のサービスで、契約も別です。

以下は体験ストックにある特定のご家族の実話ではなく、運営者としての私の意見です。私はデジタル化に前向きです。転記が減り、同じ情報を確かめられる土台は必要です。ただ、画面がつながれば説明も確認も要らなくなる、という話には乗れません。情報共有に介護の判断を丸投げしてはいけない。これは言い切ります。

私自身、仕様書を読んでも、2026年9月9日時点で磐田の家族がどの画面をどこまで使えるのかは分かりませんでした。分からないのに「便利になります」で終えるのは雑です。親御さんが昨日から食べにくそうだった、家では夜に何度も起きた、といった生活の変化は、家族や支援者が言葉にして初めて伝わります。基盤はその確認を支える道具で、人の観察を置き換えるものではありません。

今日できる確認は、親の情報を三つに分けること

介護情報基盤の開始を待つ前に、ご家族が今日できるのは、親御さんの情報を「手元にある」「担当者が持つ」「本人に聞く」の三つに分けることです。結論を急がず、分からない欄を一つ見つけるだけでも相談が具体的になります。

  1. 手元にあるもの。介護保険被保険者証、負担割合証、薬の情報などを確認し、勝手に処分しません。
  2. 担当者が持つもの。認定申請、ケアプラン、利用中のサービスについて、誰が担当かを書きます。
  3. 本人に聞くこと。家族や事業所と何を共有してよいか、落ち着いて話せる時に尋ねます。

緊急時に家族が手元で更新しておく内容は、磐田市の救急情報シートが役立ちます。介護全体を整理するなら、親の介護準備チェックリスト2026年版も使えます。基盤が整っても、この二つを更新する人の役割は残ります。

電話または相談フォームを選べますが、ふじがおか見付連理枝への入居、ふじがおか見付デイサービスやふじがおか訪問介護センターの利用を前提にしません。制度上の利用可否、自己負担、情報の閲覧範囲は個別条件と時期で変わります。担当のケアマネジャー、または地域包括支援センターに確認してください。

よくあるご質問

介護情報基盤とは何ですか。

利用者本人、市町村、介護事業所、医療機関等が、被保険者証等情報、要介護認定情報、ケアプラン情報などを電子的に扱うための共通基盤です。市町村の標準化対応に合わせて段階的に始まるため、2026年9月時点で全国一律に同じ機能が使えるとは限りません。

子どもは親の介護情報を介護情報基盤で見られますか。

2026年8月31日公開の資料では、成人した子どもが親の情報を自由に代理閲覧できる条件までは確認できません。資料が示す関係者は利用者本人、市町村、介護事業所、医療機関等です。家族への自動共有と考えず、本人の同意や確認方法を担当者へ尋ねてください。

介護情報基盤が始まると紙の介護保険証は不要ですか。

2026年8月31日の第1.0版公開だけを根拠に、紙の介護保険被保険者証が直ちに不要になるとは言えません。市町村ごとに活用開始時期が異なり、資格確認系APIも情報の参照が中心です。手元の証書類は自己判断で処分せず、市や担当のケアマネジャーへ確認してください。

著者・大石浩之(富士ヶ丘サービス代表取締役・宅地建物取引士)の顔写真

この記事を書いた人:大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)

磐田市見付でサービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、ふじがおか見付デイサービス、ふじがおか訪問介護センターを運営する富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役。介護施設の運営から不動産事業を始め、実家じまい・相続の相談も一件ずつ受けています。プロフィール

参考にした公式情報

この記事は2026年9月9日に確認できた公式情報をもとにした一般的な整理です。磐田市の利用開始状況と家族による代理閲覧の条件は、指定資料では確認できませんでした。制度、閲覧範囲、利用可否、自己負担は個別の状況と時期で変わります。担当のケアマネジャー、または地域包括支援センターに確認してください。

介護相談フォームはこちら 電話でも相談できます(0538-33-7070/9:00〜17:30)

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