
「親の日中支援と、家族が泊まりで不在になる日の支援は、どちらを選びますか」
デイサービスは施設へ通い、その日の利用後に自宅へ戻る通所介護です。ショートステイは施設へ短期間入所し、宿泊を含む生活を支える短期入所生活介護です。まず「泊まりが必要か」と「家族の不在は昼だけか、夜も含むか」の2軸で分け、認定区分とケアプランを相談します。
この記事では二つの法定サービスを比べる
この記事でいうデイサービスは一般の通所介護、ショートステイは短期入所生活介護です。日常の呼び名は広く使われるため、比較対象を固定します。
医療や看護を軸にする短期入所療養介護は別です。デイサービスにも地域密着型など別区分があります。
厚生労働省は、2026年6月15日開催の介護給付費分科会に、両サービスの資料を掲載しました。将来の改定に向けた検討資料で、決定事項ではありません。
違いの第1軸は、利用後に自宅へ帰るか
通所介護は、居宅で暮らす要介護者が施設へ通い、利用時間内の支援を受け、その日のうちに自宅へ戻るサービスです。
短期入所生活介護は、居宅で暮らす要介護者が施設へ短期間入所し、宿泊を含む生活を支えてもらうサービスです。
| 比べる項目 | デイサービス | ショートステイ |
|---|---|---|
| 法定サービス名 | 通所介護 | 短期入所生活介護 |
| 利用の形 | 施設へ通い、その日に帰宅 | 施設へ短期間入所し、宿泊を含む |
| 家族不在との関係 | 主に日中の不在を考える | 夜間を含む不在を考える |
寝る場所が自宅か施設かで、持ち物、連絡方法、ご本人の負担が変わります。時間や送迎範囲は事業所へ確認します。
違いの第2軸は、家族がいつ家を空けるか
家族の不在が日中だけで、ご本人が利用後に自宅へ戻れるなら、通所介護を検討する余地があります。夜をまたいで家族が不在になるなら、短期入所生活介護を検討する余地が出ます。
「家族が大変だから」とだけ伝えると、必要な時間帯が見えません。何月何日の何時から何時まで家族が不在か、その間に本人が自宅で一人になる時間があるかを、担当者へ伝えます。
泊まりが要ると決まった後の予約と確認事項は、磐田でショートステイを予約するコツ|3割の壁で整理しています。通い、訪問、泊まりを同じ事業所との契約で組む別の仕組みは、小規模多機能とデイサービスの違いで確認できます。
意外に似ているのは、サービス内容の言葉
利用の形は違いますが、法律上はどちらも入浴・排せつ・食事などの介護、日常生活上の世話、機能訓練を含みます。
「入浴があるならデイ」「食事があるならショート」とは分けられません。実施内容は事業所とケアプランで確認します。
厚生労働省資料は、本人の心身機能の維持や家族負担の軽減を図る目的を示しています。利用による効果の保証ではありません。
要支援では「デイサービス」の制度名に注意する
通常の通所介護と短期入所生活介護は要介護1~5が対象です。要支援1・2には、介護予防短期入所生活介護があります。
通常の通所介護は要支援1・2の対象外です。ただし、要支援者向けの通所型サービスを総合事業で利用できる場合があります。日帰り支援を一切使えない、という意味ではありません。
要介護はケアマネジャー、要支援は地域包括支援センターが相談の入口です。計画ができても、希望日の受入れは保証されません。
通所介護と通所リハビリテーションの違いは、デイサービスとデイケアの違い|全国3万2615事業所で説明しています。
費用は「一日いくら」だけで比べない
費用は認定区分、利用時間や日数、施設・居室、加算などで変わります。固定額で優劣は決められません。
通所介護は食費など、短期入所生活介護は食費や滞在費などが基本サービスの自己負担と別です。短期入所の食費・滞在費は、条件により軽減対象になります。
負担限度額認定は、介護保険負担限度額認定証の申請で整理しています。見積りは同じ期間と条件で比べます。
良い点は、昼と夜を別のサービスで考えられること
二つのサービスが分かれている良い点は、日中の通いと、宿泊を含む短期入所を、家族の必要な時間に合わせて検討できることです。どちらか一つを恒久的に選ぶ二者択一ではありません。
本人が自宅で暮らすことを軸にしながら、通所を使う時期と短期入所を使う日をケアプランで相談できます。利用の組合せと回数は、認定区分、支給限度額、本人の状態、事業所の受入れで変わります。
注文したいのは、サービス名より不在時間を先に書くこと
家族が昼にいないのか、夜も家を空けるのか。ここを曖昧にして、サービス名から選ぶと順番が逆です。私は、まず不在時間を一行にしてから相談するよう案内します。
「デイかショートか」を今日決める必要はありません。利用したい日、家族が不在になる時間、本人が一人になる時間を書けば、相談材料が一つ増えます。それが原則5の、まだ決めない自由を残す準備です。
ご本人が自宅以外で眠ることをどう感じるかも、家族の都合と別に聞きます。制度上使えるか、本人が納得できるか、事業所が受け入れられるかは三つの別の確認です。
運営する側でも、日中支援だけで足りるか迷う
日中の通いで足りると思っても、帰宅後の夜まで考えると迷います。泊まりを先に決めれば、ご本人の負担を見落とすかもしれません。
私は大石浩之(磐田市/不動産業)です。富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役として、住まいのサービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、通所のふじがおか見付デイサービス、訪問のふじがおか訪問介護センターを運営しています。住まい、通所、訪問は別のサービスで、契約も別です。
私たちは通所介護を運営する側で、利害があります。以下は体験ストックの実話ではなく、私の意見です。夜を含むなら、自社の通所だけで話を終えず、短期入所の相談を先に出します。
通所介護は宿泊の代わりではありません。サービス付き高齢者向け住宅への入居とも別の話です。
今日できる確認は、不在時間を一本の線にすること
今日できる確認は、利用を考える一日の家族の不在時間を、紙に横線で書くことです。日中だけで線が終わるか、夜を越えるかを見ます。
次に、親御さんの認定区分と担当者を確認し、その紙を担当のケアマネジャーへ見せます。要支援で担当者がわからなければ、居住地区の地域包括支援センターへ相談します。
私たちへの相談は、電話と相談フォームから選べます。見学や利用を前提にしません。制度、利用可否、費用、自己負担は個別条件で変わります。最後は、担当のケアマネジャー、または地域包括支援センターに確認してください。
よくあるご質問
ショートステイとデイサービスの一番の違いは何ですか。
ショートステイの短期入所生活介護は、施設へ短期間入所し、宿泊を含む生活を支えるサービスです。デイサービスの通所介護は、施設へ通い、利用時間内の支援を受けてその日のうちに自宅へ戻ります。家族の不在が日中だけか、夜も含むかで先に分けます。
要支援1・2でも両方利用できますか。
要支援1・2の方には、介護予防短期入所生活介護があります。一方、制度名としての通常の通所介護は要介護1~5が対象です。要支援者の通いは、市町村の総合事業など別の仕組みを利用できる場合があります。地域包括支援センターへ確認してください。
ショートステイとデイサービスは、どちらが安いですか。
一律には比べられません。認定区分、利用時間や日数、施設・居室、加算などで変わります。通所介護では食費やおむつ代など、短期入所生活介護では食費や滞在費などが基本サービスの自己負担と別です。見積りは同じ期間と条件をそろえて確認してください。

この記事を書いた人:大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)
磐田市見付でサービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、ふじがおか見付デイサービス、ふじがおか訪問介護センターを運営する富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役。介護施設の運営から不動産事業を始め、実家じまい・相続の相談も一件ずつ受けています。プロフィール
参考にした公式情報
- 厚生労働省「第258回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料」(2026年9月確認)
- 厚生労働省 資料1「通所介護・地域密着型通所介護・認知症対応型通所介護」(2026年9月確認)
- 厚生労働省 資料4「短期入所生活介護」(2026年9月確認)
- 厚生労働省「通所介護(デイサービス)」サービス情報(2026年9月確認)
- 厚生労働省「短期入所生活介護(ショートステイ)」サービス情報(2026年9月確認)
この記事は2026年9月8日に確認した厚生労働省の公式資料をもとに、通所介護と短期入所生活介護を比較した一般的な整理です。提供内容、利用時間、利用可否、費用、自己負担は、認定区分、ケアプラン、事業所の受入れ、個別条件と時期で変わります。ご本人に合うかは、担当のケアマネジャー、地域包括支援センター、市の窓口でご確認ください。