
置く手すりと壁に付ける手すり、介護保険では同じ?
介護保険の手すりは、取り付け工事を伴わないものが福祉用具貸与の区分です。ネジで居宅に付ける簡易な工事も貸与から除かれます。住宅改修に該当する取り付けは、施工前と施工後に自治体へ申請します。特殊寝台の付属品は別区分です。商品と家の条件を伝え、取り付け前に相談してください。
同じ手すりでも、工事の有無で経路が分かれる
介護保険の手すりは、工事を伴わない福祉用具貸与と、工事を伴う住宅改修を分けて考えます。厚生労働省の給付種目の解釈通知「(7)手すり」で、取り付け時の工事が区分に関わることを確認しました。確認日は2026年10月6日です。
貸与の手すりには、居宅の床に置いて使うものや、便器を囲んで据え置くものなどが挙がっています。いずれも取り付けに工事を伴わないものに限られます。工事を伴い、住宅改修の「手すりの取付け」に当たる場合は、住宅改修としての給付対象です。
「手すりをレンタルするか、買うか」だけでは申請経路を選べません。先に、どこへどう設置する商品かを確認してください。価格や見た目が似ていても、家に固定する方法が違えば、同じ手続きとは限らないためです。
ネジ止めも工事、ベッド用は別区分
ネジなどで居宅に取り付ける簡易な作業も、貸与から除く工事に含まれます。厚生労働省の解釈通知は、大掛かりな工事だけを指しているわけではありません。ネジ止めの有無は、商品を選ぶ前に確認したい事項です。
特殊寝台の側面に付けるベッド用手すりは、同じ通知の特殊寝台付属品の区分に記載されています。工事をしないから、すべてが「手すり」の貸与区分になるわけでもありません。商品名に手すりと書いてあることだけでは、給付の種目は決められません。
私は、カタログの名前より型番と設置方法を専門相談員に見てもらう順番が確実だと考えます。「ベッドの横で立つため」「玄関で靴を履くため」など、使いたい動作も添えてください。家族が区分を調べても、個別商品の適用判断まで自分で完結させる必要はありません。
住宅改修は施工前と施工後に申請する
介護保険の住宅改修は、施工前と施工後に自治体へ申請する流れです。厚生労働省の「福祉用具・住宅改修」は、工事内容を住宅改修事業者に相談し、ケアマネジャー等に必要な理由書を作成してもらうよう案内しています。
磐田市で進める場合も、取り付けを済ませる前に市の手続きと必要書類を確認してください。工事後に領収書だけを持って行けばよいと考えると、施工前の確認を飛ばしてしまいます。磐田市の住宅改修の申請順序で、工事前の準備を整理しています。
私は不動産業の立場からも、家に固定する前に、持ち主と工事範囲を確かめたいと考えます。賃貸や家族名義の家なら、穴を開けることへの了解も別の論点になります。介護保険の対象という話と、建物を変更してよいという話は分けて相談してください。
良い点は選択肢、注文は現物での説明
工事を伴わない手すりと住宅改修の手すりには、それぞれ異なる相談経路があります。消費者庁は、段差、階段、玄関などへの手すり設置を案内しています。2020年10月8日公表の資料で、10月10日を転倒予防の日としています。
私が良いと考えるのは、暮らしの場所に応じて、工事のない方法も固定する方法も検討できる点です。商品を一つに絞る前に、身体の状況、通り道、設置場所を説明する余地があります。2026年の新たな統計や催しを紹介している記事ではありません。
注文したいのは、区分の説明を現物に結びつけることです。「レンタルできます」という返事だけでなく、どの商品をどう置くのか、工事の有無、相談先まで聞きたい。私は、家族が説明を持ち帰り、親に伝えられる形がよいと考えます。設置だけで事故を防げるとは断言できません。
運営者として、設置の前に暮らしを見る
親に合う手すりを考える際は、家の動線と困る動作を確かめます。私は大石浩之(磐田市/不動産業)です。富士ヶ丘サービス代表取締役として介護事業を運営している側で、この記事も利害のある立場から書いています。
私はこう考えます。手すりを付ける場所を、家族が立った目線だけで決めたくありません。親がどこで立ち止まり、どの手で支えを探すかを、専門職に伝えたい。今日は商品を決めなくても、その動作が一つ分かれば前へ進めます。候補を保留している理由も、家族で共有したいです。これは現場の実話ではなく、設置の判断についての私の意見です。
据え置き式と固定式のどちらが親に合うかは、私はこの情報だけでは決められません。床の使い方や扉の開き方、動作によって答えは変わります。先に決める自由だけでなく、確認するまで保留する自由も残したい。親の転倒原因と生活環境を確かめる記事も、場所を見直す材料になります。
今日、困る動作と場所を一つ記録する
手すりの相談で今日用意できるのは、困る動作と場所のメモです。例えば立ち上がりなのか、歩いて向きを変える場面なのかを分けます。実際に見ていない場面を推測で書かず、親が話した内容は親の言葉として残してください。
写真を撮るなら本人の了解を取り、場所全体と設置候補を記録します。写真だけで適合が分かるとは考えず、福祉用具専門相談員や担当のケアマネジャーに、現地で何を確認すべきか尋ねてください。候補の型番があれば、工事の有無も合わせて聞けます。
相談では「この場所で、この動作を支えたい。工事をしない貸与と住宅改修のどちらが考えられますか」と伝えます。金額は適用区分と条件が分かってから見積もりへ進みます。申請が必要なら、誰が市に確認し、いつ返答を共有するかまで決めておくと話が途切れません。
借りた後も、実際に使えているかは確認の対象です。福祉用具のモニタリングで家族が伝えることを参考に、使う場面と使わない理由を残してください。設置して終わりにせず、変更や返却も含めて相談する材料にします。
私は、サービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、通所介護のふじがおか見付デイサービス、訪問介護のふじがおか訪問介護センターを運営している側です。住まい・通所・訪問は別のサービスで、住まいと介護サービスの契約も別です。本記事の相談が、そのまま当社との契約を意味することはありません。
よくあるご質問
ご家族から確認したい疑問を、対象条件と手続きに分けて整理します。
ネジを少し使うだけでも住宅改修ですか。
厚生労働省の解釈通知では、ネジ等で居宅に取り付ける簡易な工事も、手すりの貸与から除く工事に含まれます。ただし、貸与対象外なら必ず住宅改修の給付対象になるとは決められません。個別の商品と工事が「手すりの取付け」に該当するか、担当のケアマネジャーや市へ、施工前に確認してください。
ベッド用手すりも同じ貸与区分ですか。
特殊寝台の側面に取り付けるベッド用手すりは、厚生労働省の通知で特殊寝台付属品の区分に挙げられています。床置きの手すりと同じ種目として一括判断しないでください。ベッドと手すりの型番、設置方法、支えたい動作を福祉用具専門相談員へ伝え、給付区分と本人の利用条件を確認する必要があります。
工事してから市へ申請できますか。
厚生労働省は、住宅改修について施工前と施工後に自治体へ申請する流れを案内しています。工事後に申請すればよいとは考えず、磐田市の必要書類と事前手続きを確認してから進めてください。すでに工事した場合の扱いを本記事では判断できません。工事内容と日付を整理し、市の窓口へ個別に尋ねてください。

この記事を書いた人:大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)
富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役。サービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、ふじがおか見付デイサービス、ふじがおか訪問介護センターを運営しています。介護施設の運営から不動産事業を始め、実家じまい・相続の相談も一件ずつ受けています。プロフィール
参考にした公式情報
出典は2026年10月6日に原文を確認した公式資料です。ページの更新日と、制度の適用時期や事故の集計期間を分けて記載しています。
- 厚生労働省・給付種目の解釈通知(PDF3ページ目「手すり」)(2026年10月確認)
- 厚生労働省「福祉用具・住宅改修」(2026年10月確認)
- 消費者庁・2020年10月8日公表の転倒予防の日の資料(2026年10月確認)
制度・数値・利用可否・自己負担は、時期と個別の条件によって変わります。本記事は一般的な整理で、適用や医療・税務の個別判断を行うものではありません。市の窓口や、それぞれの専門家に確認してください。
相談フォームで問い合わせる 電話で相談する(0538-33-7070/9:00~17:30)
運営する側から言うと、相談のために入居や契約を先に決める必要はありません。担当のケアマネジャー、または地域包括支援センターに確認を。