
親と同居しています。仕事中の家事を訪問介護に頼めますか。
同居家族がいても、訪問介護を一律に利用できないわけではありません。生活援助は本人の状態、家族が家事を担えない事情、必要な支援を個別に確認します。仕事中という理由だけで利用が確約されるわけでもありません。磐田では担当ケアマネジャーへ、不在の曜日・時間と困る家事を伝えてください。担当者がいない場合は地域包括支援センターが相談の入口です。
同居46.1%は「訪問介護を使えない人」の割合ではない
厚生労働省が2026年7月15日に公表した「2025年 国民生活基礎調査の概況」。23頁の図24では、要介護者等と主な介護者の「同居」が46.1%でした。全国の調査結果で、磐田市だけの割合ではありません。
同居して介護を担う家族はいても、その家族が一日中家にいるとは限りません。46.1%は同別居の状況を示す数字です。訪問介護の利用率でも、生活援助が認められない人の割合でもありません。統計の見出しを、個別の家族への可否判定に使わないでください。
私は、この数字を「家族がいるから大丈夫」と読むことに反対です。住所が同じことと、必要な時刻に家事を担えることは別です。家族の時間を整理する方法は、家族介護の時間と1週間の記録でも説明しています。
生活援助は同居の有無だけで決めない
厚生労働省の2010年会議資料「同居家族等がいる場合における訪問介護サービス等の生活援助の取扱いについて」は、同居の有無だけで提供が判断される問題を指摘しています。適切なケアプランに基づく個別判断について、改めて周知を求めた資料です。
この扱いの良い点は、同居という一つの条件で相談を閉じないことです。本人が家事をできるか、同居家族の障害や疾病はどうか、それ以外に家事が難しい事情があるか。生活の実際を確認する余地があります。
ただし、「同居でも相談できる」と「希望する家事を全部頼める」は違います。訪問介護には身体介護と生活援助があり、今回の焦点は生活援助です。区分の整理は訪問介護の身体介護と生活援助の違いを参照してください。
生活援助は本人の暮らしを支える支援です。子どもの分まで含む家事代行を前提にせず、本人に必要な調理、洗濯、掃除などの範囲を相談します。家族と共用する場所など判断が分かれそうな部分は、具体的に示して確認してください。
仕事中の支援を相談する前に、家族の事情を5項目で書く
同居家族がいる場合の生活援助は、本人の状態と家族の事情を一緒に伝えると相談しやすくなります。以下は申請の必須書類ではなく、私が勧める相談用メモです。利用を認めてもらうために事情を大きく書く必要はありません。
| 書く項目 | 確認する中身 |
|---|---|
| 本人が困る家事 | 何を、どの動作から一人でできないのか。できる部分も残す |
| 家族が不在の時間 | 勤務日、出発と帰宅の時刻、通勤、勤務変更の有無 |
| 在宅でも担えない事情 | 疾病や障害、ほかの家族の介護など、実際の制約 |
| 家族が担える範囲 | 帰宅後や休日にできること、継続できないこと |
| 支援が必要な時機 | その家事を後の時間に回せるか、回すと何に困るか |
「昼間は仕事です」だけでは、不足する支援が見えません。「不在中に本人のどの家事が止まるか」まで書きます。反対に、帰宅後にできることまで一律にできないと書くと、暮らしの見立てがずれます。
同居家族が複数いる場合も、一人ずつ確認します。名前を並べるだけで、支援できる人数として数えないことです。在宅勤務でも、勤務中に介助を担えるかは別の話です。家族の事情は結論ではなく、担当者が検討する材料として渡してください。
磐田では担当ケアマネへ、担当者がいなければ包括へ
磐田市で担当のケアマネジャーがいる場合は、生活援助を頼みたい内容と相談用メモを渡すところから始めます。市の「介護サービスを利用するには」でも、認定後に居宅介護支援事業所などへケアプラン作成を依頼する流れを示しています。
相談では「同居家族がいますが、本人の家事を担えない時間があります。生活援助が必要か、個別に確認してほしい」と伝えて構いません。担当者には、追加で必要な情報と、市へ確認すべき点があるかを尋ねます。
要支援認定の方や事業対象者には、磐田市の介護予防・日常生活支援総合事業という別の枠組みがあります。市は、買い物や家事の困りごとの相談先として居住地区の地域包括支援センターを案内しています。要介護の訪問介護と同じ条件だと決めないでください。
認定をまだ受けていない、担当者が分からない場合も、まず居住地区の地域包括支援センターに相談します。窓口を選ぶ目安は地域包括支援センターとケアマネの違いに整理しました。
運営する側から言うと、家族の根性を前提にしない
生活援助を検討するとき、私は「同居している家族が頑張れば回る」を出発点にしません。家族がいつ、どこまで担えるのかを出発点にします。制度名を覚えることより、翌週も続けられる段取りを作る方が先です。
私は大石浩之(磐田市/不動産業)です。富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役として、住まいのサービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、通所のふじがおか見付デイサービス、訪問のふじがおか訪問介護センターを運営しています。住まい・通所・訪問は別サービスで、住まいと介護サービスの契約も別です。
以下は特定の利用者の体験談ではなく、私の意見です。サービスを提供する側の私には利害があります。だからこそ、相談の入口で「使えます」と言い切ることには迷います。期待だけ先に膨らみ、個別確認で使えなければ、仕事の予定まで崩れるからです。
注文したいのは、断る場合も理由を短く済ませないことです。同居だけの話なのか、必要な支援の範囲なのか、家族の事情を確認した結果なのか。理由が分かれば、足りない情報を補うことも、別の方法を相談することもできます。
今日することは、止まってしまう家事を1つ書く
今日できる確認は、仕事中に親御さんが困る家事を1つだけ選ぶことです。その家事について、本人ができる部分、家族が不在の時間、帰宅後に回せない理由を書いてください。すべての生活を一覧にする必要はありません。
支援の可否、開始できる時期、費用の範囲は別々に確認します。今回の原稿では、磐田市独自の同居家族向け提出様式や一律の判断基準は確認できていません。他市の様式を磐田の決まりとして使わず、担当者を通じて市に確かめてください。
家事の分担を考える時は、磐田市のプラスチック分別|親と確認する3条件で、2026年4月からの製品プラスチックの条件とごみ出しの段取りも確認できます。
よくあるご質問
同居して働いていれば生活援助を使えますか。
就労していることだけで利用が確約されるわけではありません。同居だけで一律に除外する扱いでもありません。本人ができない家事と、不在の曜日・時間、家族が担えない理由を担当ケアマネジャーへ伝えます。必要な援助とケアプランを個別に検討し、判断が必要な点は磐田市へ確認してもらってください。
家族全員の家事をまとめて頼めますか。
訪問介護の生活援助は、介護が必要な本人の生活を支えるものです。家族全員の家事代行として契約するものではありません。調理や掃除を希望するときは、誰の食事か、どの場所か、本人が何に困っているかを分けて相談してください。対象になる範囲と保険外になる部分は、開始前に担当者と確認します。
同居を理由に断られたらどうしますか。
同居の有無だけでの説明なのか、本人の状態や家族の事情を確認した結果なのか、理由を尋ねてください。仕事や健康状態など未伝達の事情があれば補います。担当ケアマネジャーに市への確認が必要か相談し、担当者がいない場合は居住地区の地域包括支援センターへ。利用できると自己判断して依頼を始めないでください。

この記事を書いた人:大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)
磐田市見付でサービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、ふじがおか見付デイサービス、ふじがおか訪問介護センターを運営する富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役。介護施設の運営から不動産事業を始め、実家じまい・相続の相談も一件ずつ受けています。プロフィール
参考にした公式情報
以下の一次情報を2026年9月14日に確認しました。
- 厚生労働省「2025年 国民生活基礎調査の概況」23頁・図24(2026年9月確認)
- 厚生労働省・2026年7月15日報道発表(2026年9月確認)
- 厚生労働省・2010年会議資料「生活援助の取扱い」(2026年9月確認)
- 磐田市「介護予防・日常生活支援総合事業」(2026年9月確認)
- 磐田市「介護サービスを利用するには」(2026年9月確認)
制度・数値・利用可否・自己負担は、個別の状況と時期で変わります。この記事は一般的な整理です。
当社への相談は入居や契約を決める前でも構いません。電話と相談フォームから選べます。
介護相談フォーム 電話で相談(0538-33-7070/9:00~17:30)
担当のケアマネジャー、または地域包括支援センターに確認してください。