介護のデジタル化 / 2026年10月23日

ケアマネのオンライン面談|同意前の3確認

高齢の男性と家族が自宅のテーブルに置いたタブレットを見ながら、画面に映る担当者と落ち着いて話している。脇にメモ帳を置いたオンライン面談のイラスト。
記事の内容をもとに作成したAI生成イラストです。実在する人物・施設ではありません。

ケアマネの面談をオンラインにすると言われたら、同意して大丈夫ですか?

接続できることだけで決めず、利点と不利な点の説明、画面では分からない情報の共有、通信不良時の訪問対応を確認してください。国のQ&Aでは、機器トラブルで面談できない場合は訪問へ切り替える扱いです。個別の実施要件と本人の意向を担当ケアマネジャーに確かめます。

オンラインになるのは、暮らしを確かめる面談

ケアマネジャーのオンライン面談は、テレビ電話装置等を使ってサービスの実施状況などを確認するモニタリングの話です。訪問介護の身体介護や生活援助を、画面越しの対応に置き換える話ではありません。居宅介護支援と訪問介護の役割は分けて考えます。

根拠は厚生労働省の2024年3月15日付「令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)」です。問106~111の本文を2026年10月23日に確認しました。2024年度改定の取扱いであり、2026年に新しく始まった制度ではありません。この記事の確認項目だけで実施要件のすべてを満たすとは判断できません。

確認1 利点だけでなく、不利な点の説明を聞く

厚生労働省の問111は、オンラインのモニタリングについて、利用者や家族へ利点と不利な点を十分に説明するとしています。そのうえで、重要事項説明書等にチェック欄を設け、チェックによって同意を得る方法も差し支えないと示しています。

私は、書面のチェックを先に求める順番にはしたくありません。親が画面の声を聞き取れるか、話す間を確保できるか、家族の操作補助が毎回必要かを、担当者と確かめたいと思います。便利さへの期待と、本人が話しづらくなる心配を並べて聞く。そのための説明と同意です。ケアプランに本人と家族の意向を伝える方法も判断の土台になります。

確認2 画面の外にある情報を誰が伝えるか

厚生労働省の問108・109は、テレビ電話だけでは収集できない情報をサービス事業者等と連携する扱いを示しています。情報連携シートは様式例であり、民間ソフト等の記録機能も使えますが、連携に必要な情報を得られるかの確認が必要です。

私なら、担当者に「画面で見えない部分は誰に聞く予定ですか」と質問します。家族が毎日同席できるとは限りません。本人が話せる内容と、通所や訪問の担当者が伝える内容を分けておけば、家族ひとりで観察と報告を抱える前提を避けられます。情報を共有する相手と目的は、介護の個人情報同意書の確認ともつながります。

確認3 通信不良なら、訪問への切替を確認する

厚生労働省の問110は、利用者の機器トラブルでモニタリングができなかった場合を、実施しなくてもよい特段の事情には当てはめていません。その場合は、利用者の居宅への訪問によるモニタリングへ切り替えるとしています。つながらなければ今月は終わり、という取扱いではありません。

私の提案は、同意前に「つながらないときの連絡先」と「訪問へ切り替える相談の仕方」を控えることです。機器が使えない本人や家族を責める連絡にはしたくありません。電話で一報する先と、実際の訪問日時の調整は別です。この記事で切替当日の訪問まで保証することはできません。担当事業所と段取りを確認してください。

良い点は対話の方法が増えること、注文は準備の分担

私は、本人に合う場合に対話の方法が増えることを評価します。画面を使うことで状況確認を続ける選択肢ができ、関係する事業所が情報を持ち寄る仕組みも示されています。デジタル化そのものを避ける必要はないと考えます。

そのうえで、機器の準備を誰が担うかは曖昧にしてほしくありません。国の問106では、訪問介護の提供に支障のない範囲の電源操作等への協力を認めています。ただし事前の事業所間調整が必要です。家族が「ヘルパーさんに頼めばよい」と独断で決めるのではなく、支援の範囲を確かめる必要があります。自社で対応できるかは、この記事では案内していません。

私は、画面がつながることより話せることを見たい

私はこう考えます。オンライン化で移動や準備の手間を減らせても、本人の話が減るなら立ち止まりたい。端末の操作ができる家族だけを向いて説明すると、本人は隣にいるのに会話から外れてしまいます。誰が話し、誰が補助するかを先に決める。画面の向こうにも、本人の暮らしを判断できる人がいる。その関係を保つために道具を使いたいという、私の意見です。

大石浩之(磐田市/不動産業)として、富士ヶ丘サービスの代表取締役を務めています。私はサービスを運営する側であり、契約には利害があります。住まいの「ふじがおか見付連理枝」、ふじがおか見付デイサービス、ふじがおか訪問介護センターは別のサービスです。住まい・通所・訪問の契約や役割を一緒には扱いません。

私も、家族の手間を減らすことと、直接会って分かることを残すことの間で迷います。国の問107は初回も要件を満たせば可能としつつ、初回は訪問し、その結果からオンラインの可否を検討することが望ましいとしています。便利だから全部任せるのではなく、本人に合う方法を担当者と判断したいと思います。

今日、同意前の質問を3行にして担当者へ伝える

今日できる確認は「説明をもう一度聞きたい」「画面外の情報を誰が伝えるか」「接続できないときはどうするか」の3行を担当ケアマネジャーへ渡すことです。機器を買う前に、使う方法や準備の分担を確かめてください。

本人が聞き取りづらい、画面を見続けるのが疲れるなどの事情も、そのまま伝えてよいと私は考えます。必要な配慮を具体的に伝える方法を使い、困る場面から相談します。同意を急ぐより、本人と家族が使える方法を確かめることが先です。

よくあるご質問

個別の条件を確認する前に、ご家族の疑問を整理します。

家族がスマートフォンを持っていれば実施できますか?

端末があることだけで実施できるとは限りません。本人の状況、必要な説明と同意、情報連携など、個別の要件を担当ケアマネジャーが確認します。家族が毎回操作を手伝えるかも含めて相談してください。この記事の3項目は家族の質問を整理するもので、制度上の要件をすべて列挙したものではありません。購入を先に決める必要はありません。

接続できなければ、その月の面談は中止ですか?

厚生労働省のQ&Aでは、利用者の機器トラブルはモニタリングを省略できる特段の事情に該当せず、居宅訪問による方法へ切り替えるとしています。まず担当ケアマネジャーへ連絡し、訪問の調整を相談してください。いつ訪問するかは個別の調整になります。つながらなかったことだけで確認が済んだとは考えないでください。

訪問介護員に接続を頼んでよいですか?

国のQ&Aは、訪問介護の提供に支障がない範囲で電源操作等に協力することを認めています。ただし居宅介護支援事業所と訪問介護事業所の事前調整が必要です。必要性や目的によって適切でない場合もあるため、その場で家族だけが依頼内容を決めないでください。通常の介護を妨げない範囲と連携方法を、担当者同士で確かめます。

著者・大石浩之(富士ヶ丘サービス代表取締役・宅地建物取引士)の顔写真

この記事を書いた人:大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)

富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役。サービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、ふじがおか見付デイサービス、ふじがおか訪問介護センターを運営しています。住まい・通所・訪問は別のサービスです。プロフィール

参考にした公式情報

以下の一次情報を2026年10月23日に確認しました。公表日・更新日と開催日は区別しています。

制度・数値・予定は変わることがあります。利用可否・自己負担・必要な支援は個別条件で異なります。医療上の判断は医師等に、サービス内容は各事業所に確認してください。

相談フォーム 電話で相談:0538-33-7070(9:00〜17:30)

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