
Q. 親の付き添いには、介護マークとヘルプマークのどちらを使う?
A. 介護マークは介護する人が介護中であることを伝え、ヘルプマークは身に着ける本人に援助や配慮が必要なことを伝えます。どちらも介助や優先対応を保証するものとは考えず、使う場面と伝えたい内容を本人と相談してください。
私は大石浩之(磐田市/不動産業)です。富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役として、住まいのサービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、通所の「ふじがおか見付デイサービス」、訪問の「ふじがおか訪問介護センター」を運営する側です。自社の利用に利害がある立場として、判断の材料を先に示します。住まいと通所・訪問の介護サービスは別で、契約もそれぞれ確認します。
違いは誰の事情を伝えるか
介護マークとヘルプマークの違いは、主に誰の事情を周囲へ伝えるかにあります。介護マークは介護している人の状況を伝え、ヘルプマークは身に着ける本人に援助や配慮が必要なことを伝えます。名前が似ていても、同じ役割ではありません。
静岡県の「介護マークとは」「ヘルプマーク」を2026年10月16日に確認しました。親の通院に付き添う家族が、親につける物を探しているのか、自分が介護中と伝える物を探しているのかを分けると、選ぶ理由がはっきりします。
| 比較する点 | 介護マーク | ヘルプマーク |
|---|---|---|
| 伝えたいこと | 介護する人が介護中であること | 本人に援助や配慮が必要なこと |
| 考える場面 | トイレや診察室への付き添いなど | 外見から分かりにくい配慮の必要性を伝える場面 |
| 使う前の相談 | 付き添いの事情をどう説明するか | 本人が何を知らせたいか |
静岡県は11月11日を、介護への理解や家族等への支援を深める「介護の日」として案内しています。2026年11月11日を前に、外出の備えを家族で話すきっかけにできます。確認した県ページの行事一覧は2025年度分なので、2026年度の催しとして紹介しません。
私は、事情を長く説明せずに伝える入口が用意されている点を評価します。そのうえで、マークだけで必要な対応まで伝わるとは考えたくありません。誰が何に困るのかを言葉でも補えるようにするのが、家族の準備だと考えます。
介護マークは付き添う人の説明を助ける
静岡県の介護マークは、介護する人が介護中であることを周囲に理解してもらうために作られました。県は、外見では介護中と分かりにくく、誤解や偏見で困るという介護家族の要望が、作成のきっかけだったと説明しています。
県のページには、トイレで介護者が付き添う場面や、病院で一緒に診察室へ入る場面などが挙げられています。親だけを見ても、家族がなぜ同伴するのかが伝わらない。その説明を助けるための表示として捉えると、本人用の目印との違いが分かります。
介護マークは、介護が必要な本人だけが身に着ける表示ではない、という点が意外かもしれません。県は、障害の種別や症状を問わず、介護をする際に使えると案内しています。特定の病名の人だけの表示と決めつけないことが必要です。
県の案内では、市役所・区役所・町役場や地域包括支援センターが配布場所に挙げられています。ただし、掲載されている古い時点の窓口数を、2026年の磐田市の窓口数として扱いません。受け取りたい場合は、現在の配布窓口と受取方法を確認してから動きます。
外出の楽しみそのものを守る準備は、要介護でも外出を楽しむための家族の確認と併せて考えられます。マークを用意することが、移動方法やトイレの確認の代わりになるわけではありません。
ヘルプマークは本人の配慮の必要性を伝える
ヘルプマークは、外見からは分かりにくい援助や配慮の必要性を、身に着ける本人が周囲へ知らせるものです。静岡県は、義足や人工関節を使用する人、内部障害や難病の人、妊娠初期の人などを例示しています。親の年齢だけで使うかを判断する表示ではありません。
静岡県は、各市町、保健所、一部の病院で配布すると案内しています。「どの病院でも必ずもらえる」という意味ではありません。県の公式ページで窓口の案内を確認し、必要なら受け取りたい窓口へ配布方法を尋ねます。
ヘルプマークのページの表示更新日は2026年3月31日です。更新日を、制度がその日に新しく始まった日として読み替えません。マークの意味を調べることと、手元に入れるための現在の方法を確かめることを分けます。
私は、本人が援助を求めるきっかけを持てる点を良いと考えます。一方で、身に着けたら必ず介助や優先対応が受けられると、家族が期待を決めてしまうことには注文があります。現場の対応を確約する表示としてではなく、事情を伝える入口として考えたいものです。
希望する対応を整理するなら、介護で合理的配慮を希望するときの伝え方も参照できます。どんな場面で、何を手伝ってほしいのかを短く説明できると、マークの意味だけでは届かない部分を補えます。
つけるか迷う時間も外出準備に含める
介護マークやヘルプマークを使うかどうかは、本人の気持ちと外出先での困りごとを一緒に確かめて考えます。周囲へ事情を伝えたい気持ちと、知られたくない気持ちが同時にあっても構いません。使わない選択を残すことも準備です。
私はこう考えます。外出の支度をするなら、家族が先にマークを選んで親へ渡すより、どの場面が心配かを聞きたい。付き添いを説明したいのか、本人が援助を求めたいのかを分け、言葉で伝える方法も並べる。これは体験談の再現ではなく、運営する側として私が大切にしたい順番です。本人の納得を、家族の準備の速さより先に置きます。
私も、表示があれば説明の負担が減るのか、それとも本人が気になるのかは、話を聞かずには分からないと迷います。家族に便利でも、本人に同じように便利とは限りません。一度決めたら変えられない話にせず、その日の外出に合う方法を相談したいと考えます。
今日できる確認は、「次の外出で、誰の、どんな困りごとを伝えたいか」を本人とひとつ話すことです。付き添いの説明なら介護マーク、本人の配慮の必要性ならヘルプマークという目的を確認し、受取先は公式の案内から調べます。
移動そのものの支援が必要な場合は、介護タクシーと福祉有償運送の違いも別に確認します。マークを身に着けたことを、送迎の予約や介助の依頼の代わりにはできません。伝える道具と、実際に支援を頼む段取りをそろえて考えます。
よくあるご質問
介護マークとヘルプマークの使い分けと受取先を整理します。
親に付き添う家族は、どちらを使いますか。
介護中であることを周囲へ伝えたい家族には、介護マークの目的が合います。ヘルプマークは、身に着ける本人に援助や配慮が必要なことを知らせるものです。付き添う家族の事情か、親本人の配慮の必要性かを分けて考えます。どちらを使うか、使わないかも本人と話し、困る場面を言葉で補えるよう準備します。
マークをつければ、必ず優先対応されますか。
介護マークもヘルプマークも、周囲に事情を伝えるための表示として考えます。装着によって介助や優先対応が必ず受けられるとは断定できません。必要な対応が分かっている場合は、外出先へ事前に相談し、何を手伝ってほしいかを伝えてください。表示を用意することと、具体的な支援を依頼することは別の段取りです。
磐田市で受け取りたい場合、どこに聞きますか。
静岡県は、介護マークについて市町の窓口や地域包括支援センターなど、ヘルプマークについて各市町、保健所、一部病院を配布先として案内しています。磐田市内の現在の窓口や受取方法は、県の公式案内から確認してください。すべての病院で受け取れるとは考えず、訪問する前に配布方法を確かめると移動の負担を減らせます。

この記事を書いた人:大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)
富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役。介護事業を運営し、不動産業では実家じまい・相続の相談も一件ずつ受けています。プロフィール
参考にした公式情報
次の一次情報を2026年10月16日に確認しました。
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