
Q. 離れて暮らす親の食品備蓄は、何から買い足せばいい?
A. 高齢の親の食品備蓄は、普段食べる物の在庫を本人と確かめ、古い物から使い、使った分を補充する順で整えます。買う人と残りを確認する人も決めます。食事に制限がある場合や食べにくさがある場合は、食品を一律に選ばず専門職へ確認してください。非常食を一括購入するだけで準備完了にはしません。
2026年9月の資料は高齢者も対象にしている
農林水産省は「要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド」の2026年9月版を掲載しています。掲載ページでは、高齢者、乳幼児、慢性疾患や食物アレルギーのある方などを対象に、家庭備蓄と災害時の食事の注意点を扱う資料と説明しています。
2026年10月10日に確認した範囲は、掲載ページとローリングストックのHTML解説です。9月版の公表月は確認できますが、公開した日までは分かりません。PDF本文の詳細を根拠に、食品別の推奨や個々の食事条件を説明する記事ではありません。
農林水産省のローリングストックの解説は、普段の食品を少し多めに用意し、古い物から消費して、使った分を補充する方法を示しています。非常食を一度に買うことだけが備蓄ではありません。日常で食べている物も、在庫を回す対象になります。
私は、離れて暮らす親の備蓄を考えるなら、最初の買い物リストより、本人が何を食べているかを確かめたいと思います。品物が家に届いたという連絡だけでは、その後に使えているか、減った分を買い足せるかは分からないからです。
まず買う前に、親が食べる物を確かめる
高齢の親の食品備蓄は、本人と在庫を見るところから始める方法を私は勧めます。確認するのは、食品名、残っている量、期限、普段食べるかどうかです。家族が持ってきた品物でも、本人が食べない物なら、買い足す前に理由を聞きます。
「好きではない」「開けにくい」「準備が面倒」など、本人の言葉を残せば、買う物を選び直す材料になります。食べないことを、備えへの関心がないと決めつけないようにします。食べにくさや食事制限に関わる内容は、家族だけで食品を決めず専門職へ確認します。
私なら、棚を全部片付けることを初日の目標にしません。親が普段手に取る一か所を一緒に見て、使っている食品から始めます。どこに何があるか本人が分からなくなるほど、家族の都合で置き場所を変えることは避けたいと思います。
調理済みの残り物を保存する話と、食品を買い置きして回す話は分けます。前者は高齢の親の食べ残し保存を確認する記事で扱っています。もったいなさを理由に、期限や保存の条件を曖昧にしたまま食べ切る計画にはしません。
古い物から使い、補充する担当を決める
ローリングストックでは、消費した分を補充するところまでを一つの作業として考えます。農林水産省の説明も、買い置き、古い物からの消費、買い足しをつなげています。私は家族の分担を、在庫を見る人、買う人、置き場所を確かめる人に分けて書く方法を提案します。
同じ人が全て担当しても構いません。ただし、誰かがしているはずという空欄は残さない方がよいと思います。親が残りを確認し、離れて暮らす家族が注文するなら、何を見て連絡するかまで相談します。スマートフォンを使い慣れていなければ、写真の送信を当然の条件にはしません。
補充のときは、買った物を奥へ、先に使う物を取りやすい場所へ置くなど、本人と決めた並べ方を保ちます。包装の保存方法も確認してください。この記事では全ての食品を同じ場所で保管できるとは扱いません。置ける量を確かめてから買い足す方が、家計も管理しやすいと考えます。
家族が訪ねられない間に在庫が減った場合を、先に話しておくと段取りが具体的になります。次の訪問まで待つのか、別の家族が買うのか。私が勧めたいのは、連絡がつかないときも含め、誰に頼むかを一つ決めることです。これは家庭で相談する分担の提案です。
良い点は日常で続けられること、注文は分担までの説明
ローリングストックの良い点は、普段の食事と買い物の中で在庫を使い、補充できることです。私は、特別な箱を用意して終わるより、親が使い慣れた食品を確かめながら続けられる点を評価します。買う物の選択に本人が関わる余地も残せます。
その上で、私は家族へ備蓄を勧める側に、補充の担当まで尋ねてほしいと思います。離れて暮らす子どもが初回に運べても、同じ頻度で通えるとは限りません。量の目安だけを示して、管理の作業を親か家族のどちらかに任せきりにしない説明がほしいのです。
災害時に介護事業所がどう動くかも、家庭の在庫とは別に確認します。台風前に介護事業所へ聞く内容は、そのための記事です。事業所が備えていることを理由に、親の家庭にも必要な食品が届くと決めつけないでください。
私は、家庭の食事と介護の支援を同じ紙に並べる場合でも、「家族が用意する分」と「事業所へ確認する分」を分けたいと思います。訪問介護を利用しているだけで、買い物や在庫の管理が全て契約に含まれるとは限りません。担当者へ現在の支援範囲を確かめます。
私は、買い物の量より次の補充を確認したい
私は、高齢者の食品備蓄を整える成果を、買った箱の数ではなく、次に補充する段取りで見たいと思います。大石浩之(磐田市/不動産業)として、富士ヶ丘サービスの代表取締役を務めています。介護サービスを運営する側ですが、家庭の備えを自社利用の理由にすり替えたくありません。
私はこう考えます。親の棚を一緒に確かめるなら、在庫の横に「本人が食べる」「次は誰が買う」という欄を置きたい。買い足す予算を決めても、補充する人が決まらなければ続きません。反対に、残りを知らせる方法が決まれば、初回に全部を買いそろえなくても次へ進めます。これは実際の家庭の記録ではなく、私が提案する確認の順番です。
備える量と、親が負担なく管理できる量の折り合いは、私も一律には決められません。家族が安心する量を押し込むと、本人には扱いにくいことも考えられます。だから最初の注文を大きくする前に、使う流れを親と確かめる方を選びたいと思います。
今日できる確認は、普段食べる食品を一つ選び、残りと期限、次に買う人を確かめることです。支援の相談先が決まっていない場合は、地域包括支援センターとケアマネジャーの違いも参考にできます。食事の内容に関する個別判断と、買い物の分担を分けて相談してください。
私が運営するサービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」は住まい、ふじがおか見付デイサービスは通所、ふじがおか訪問介護センターは訪問のサービスです。住まいと介護サービスは契約が別です。自社の利用相談と、公的窓口や医療機関への相談も分けて考えてください。
よくあるご質問
ご家族から想定される疑問を、相談先と確認する内容に分けて整理します。
非常食だけを買えば備蓄になりますか。
非常食だけでなく、普段食べる食品を使いながら補充する方法もあります。農林水産省は、古い物から消費し、消費分を買い足すローリングストックを紹介しています。高齢の親の家では、本人が食べるか、扱えるか、誰が補充するかを一緒に確かめます。一度買ったことだけで準備完了とせず、在庫を回す段取りまで相談してください。
親に食事制限がある場合は何を買いますか。
食事制限や食べにくさがある場合は、家族だけで一律の食品を選ばず、主治医などの専門職へ確認してください。この記事は個々の病状に適した食品や量を示すものではありません。相談時には普段食べている物と、候補の食品の情報を用意する方法があります。備蓄用だからという理由で、普段の食事上の条件を外さないでください。
訪問介護に在庫管理を全部任せられますか。
訪問介護を利用しているだけで、買い物や食品の在庫管理を全て任せられるとは限りません。現在の契約と支援内容を担当者へ確認してください。家族が残りを見るのか、誰が買い足すのか、事業所へ何を依頼できるのかを分けて相談します。家庭の備蓄と事業所の備えは別に考え、確認していない支援を予定に入れないようにします。

この記事を書いた人:大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)
富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役。介護事業を運営し、不動産業では実家じまい・相続の相談も受けています。プロフィール
参考にした公式情報
次の一次情報を2026年10月10日に確認しました。
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