福祉用具・外出 / 2026年9月13日

電動車いすの安全確認|親と点検する3項目

自宅前で電動車いすに座った高齢の親と、隣で操作部を一緒に確認する成人の子どものイラスト
記事の内容をもとに作成したAI生成イラストです。実在する人物・施設ではありません。

親の電動車いす、帰省したときに何を見ればいい?

電動車いすの安全確認は、親と使う道路を確かめる、乗車前に電池の状態を見る、転倒防止装置などを点検する、の3項目です。NITEが2025年9月9日に示した注意点を、2026年9月13日に再確認しました。操作や点検方法は機種の取扱説明書で確認し、不明点や異常は販売店・貸与事業所へ。外出を一律にやめる判断とは分けて考えます。

介護保険での福祉用具の利用可否や自己負担は、個別条件で異なります。電動車いす自体の使い方も機種で違います。この記事では費用や買い替えの判断に広げず、磐田で暮らす親と帰省時に行う安全確認に絞ります。

NITEの注意喚起は2025年発表。2026年の新情報ではない

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は、2025年9月9日に高齢者の移動用具の事故への注意を呼びかけました。電動車いすについて示したのは、道路環境、電池、転倒防止装置等の点検です。2026年9月13日に原文を確認しています。

見落としたくないのは、機械を見るだけでは確認が終わらないことです。NITEは、使う道路を家族や介助者と事前に確かめることも挙げています。親が毎日通る道でも、帰省した子どもがその道を知っているとは限りません。

以下はNITEの注意点を家庭で確認しやすくするための、私の手順の提案です。全国共通の合格基準を作るものではありません。事故件数や「何年使ったら交換」という数字を、この3項目から推測することもしません。

1 道路環境は、親が行きたい場所への往復で確かめる

道路環境の確認は、親が実際に使う経路を対象にします。私なら、まず本人に「どこへ行きたいか」「途中で困る場所はあるか」を聞きます。家族が行かせたい場所から決めると、普段の外出と確認する道がずれるからです。

磐田市内の自宅から、いつもの買物先など一つの目的地を選びます。帰りに別の道を通るなら帰路も書きます。段差、傾斜、道幅、水路や路肩との位置関係など、説明書の使用条件と照らしたい場所をメモします。これは市内の特定の道路を危険と評価する話ではありません。

不安な段差や傾斜を、親に実際に乗り越えてもらって試す必要はありません。家族が先に道を確認し、判断できない場所は経路の変更や販売店への相談を考えます。「通れたから次も大丈夫」とは決めません。

経路を確認するときは、行き先を諦める前に、別の道や別の移動方法を並べます。移動全体の組み立ては、磐田で免許返納後の移動を考える記事で扱っています。ここで確かめるのは、電動車いすで使う道と用具です。

2 電池は乗る前に、表示の読み方から確かめる

電池の状態は、電動車いすに乗る前に確認します。NITEの注意喚起は、帰省の日だけの確認ではなく乗車前の確認を挙げています。私なら、取扱説明書を開き、親と電池の表示を見る場所と意味を確かめます。

家族が違う機種の経験で説明しないことです。「この表示は何を示すか」「どの状態で充電するか」「充電が終わったことをどう確かめるか」を、その機種の説明書で読みます。読めない表示や説明があれば、機種名と一緒に販売店・貸与事業所へ問い合わせます。

残量表示だけから、家族が安全に往復できる距離を決めることはしません。充電したつもりでも、状態が説明書どおりかを確認します。異常表示や普段と違う状態があるなら、使い続けて様子を見るのではなく、使用を控えて相談してください。

確認したいのは、親が一人で外出する日にも同じ手順を使えるかです。家族だけが表示を理解して帰ってしまうと、確認は続きません。本人に普段の確認方法を説明してもらい、分からない箇所だけ一緒に説明書で補う方法を私は勧めます。

3 転倒防止装置は、あるかどうかと点検方法を確かめる

転倒防止装置の確認は、使用している機種に装置があるかどうかから始めます。NITEも「転倒防止装置がある場合」と条件を付けています。すべての電動車いすに同じ装置が付くと考えず、説明書で名称と位置を確認します。

装置が付いていれば、どの状態が正常で、何を点検するのかを読みます。見た目に部品があるだけで機能していると決めないでください。私は家族に、分解や自己流の調整ではなく、分からない箇所を言葉や写真で伝える準備を提案します。

NITEは乗車前点検と定期点検の両方を挙げています。帰省時の確認で定期点検を済ませたことにはなりません。手元の点検記録を見て、次の点検を誰に、いつ依頼するかを販売店・貸与事業所と確認します。間隔はこの記事で一律に決めません。

用具の相談では、買った製品なのか借りている製品なのかも伝えます。介護保険の対象や選択できる扱いは用具で違います。電動車いすを含む全用具に同じ選択制があると誤解しないよう、福祉用具の貸与・購入の選択制とは分けて確認してください。

点検の良さは、心配を確認できる項目に分けられること

道路、電池、装置に分ける確認には、「何となく危ない」という心配を具体的な質問に変えられる良さがあります。私は、本人と家族が同じ説明書や経路を見て話せる点を評価します。本人に気を付けてと言うだけで終わらず、家族も確認を担えます。

そのうえで注文したいのは、チェック欄を埋めることを目的にしないでほしい点です。不明な箇所を無理に「問題なし」にせず、問い合わせ先と確認する人を残す。点検表の空欄は、次に聞くことが見えたという意味でもあります。

運営する側から言うと、点検を外出禁止の口実にしない

電動車いすの安全確認を、親の外出をやめさせる口実にしない。私はそう考えます。危険や異常があればその使用は控える。それでも、道を変える、用具を専門家に見てもらうなど、判断材料を揃える余地は残せます。

私は大石浩之(磐田市/不動産業)です。富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役として、住まいのサービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、通所のふじがおか見付デイサービス、訪問のふじがおか訪問介護センターを運営しています。住まい・通所・訪問は別のサービスで、契約も別です。

以下は実話ではなく、運営者としての意見です。私は、心配なご家族にどこまで強く使用の見直しを伝えるか迷います。安全を優先したい一方、本人の行き先まで消してよいとは思えません。だから入居やサービス契約の話を先にせず、不明点を専門家に確認する順番を選びます。

今日することは、説明書と行き先を並べること

今日の確認は、親と説明書を探し、普段の行き先を一つ書くことから始められます。紙に「道路」「電池」「装置・点検」と書き、分かったこと、未確認のこと、問い合わせ先をそれぞれ残してください。

外出で何を楽しみにしているかも本人に聞きます。要介護でも外出の楽しみを諦めないための確認と合わせて、点検の先にある本人の目的を共有します。家族だけで安全を保証せず、用具の疑問は販売店・貸与事業所へつなぎます。

よくあるご質問

電動車いすの確認は、機種ごとの説明書が基準です。家族の見た目の判断だけで使用できると決めないでください。

電池が残っていれば、そのまま出かけても大丈夫ですか。

電池が残っているという表示だけでは、安全に往復できるとは判断できません。乗車前に機種の説明書に沿って電池の状態を確認し、道路や装置の確認も行います。表示の意味が分からない、異常表示があるなどの場合は、販売店・貸与事業所へ相談してください。家族の判断で走行できる距離を決めないことです。

転倒防止装置は、すべての電動車いすにありますか。

すべての機種に同じ転倒防止装置があるとは限りません。NITEの注意喚起も「ある場合」としています。使用中の機種の取扱説明書で装置の有無、位置、点検方法を確認してください。付いているだけで機能しているとは決めず、不明点や異常は販売店・貸与事業所へ伝え、自己流の調整は避けます。

家族が点検すれば、定期点検は受けなくてもよいですか。

家族による確認を、定期点検の代わりにはしません。NITEは乗車前点検と定期点検の両方を挙げています。家族は説明書に沿った日常の確認を行い、点検記録と今後の依頼先も確認します。定期点検の間隔や内容は機種によるため、説明書と販売店・貸与事業所で確かめてください。

著者・大石浩之(富士ヶ丘サービス代表取締役・宅地建物取引士)の顔写真

この記事を書いた人:大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)

磐田市見付でサービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、ふじがおか見付デイサービス、ふじがおか訪問介護センターを運営する富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役。介護施設の運営から不動産事業を始め、実家じまい・相続の相談も一件ずつ受けています。プロフィール

参考にした公式情報

本文の一次情報は2026年9月13日に確認しました。確認手順の提案と運営者の意見は、公的な規定と分けて記述しています。

この記事は2026年9月13日に確認したNITEの注意喚起をもとにした一般的な整理です。家族向けの手順は私の提案で、安全を保証する点検表ではありません。機種の操作・点検・使用条件は最新の取扱説明書と販売店・貸与事業所で確認してください。

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