
親を私の家に迎える間、デイサービスの迎え先も変えられますか?
親族宅への送迎が認められる場合はあります。ただし、本人の居住実態、事業所の提供範囲など運営上の条件、本人と家族それぞれの同意を確認します。国のQ&Aは無条件の送迎を保証していません。滞在先と日程を伝え、事業所と担当ケアマネジャーへ相談してください。
送迎先は住所だけで決まらない
デイサービスの送迎先を変えたいときは、親族の住所だけを伝えて終わりにしないでください。厚生労働省のQ&Aは、本人が実際に暮らす場所かどうかを条件に挙げています。いつから、どこで、どのように過ごす予定なのかを伝える必要があります。
根拠は2024年3月15日付「令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)」の問65です。本文を2026年10月24日に確認しました。2024年度改定で明確化された扱いであり、2026年に始まった新しい制度ではありません。
国の説明では、利用者の居宅と事業所の間の送迎が原則です。ただし、一定の条件を満たす居宅以外の場所への送迎では、送迎減算を適用しないとしています。親族宅も例示されていますが、家族が希望すればどこへでも迎えに行くという意味ではありません。
確認1・実際に暮らす場所か
送迎先の候補となる親族宅について、国のQ&Aは「利用者の居住実態がある場所」としています。単に待ち合わせに便利な場所という理由だけでは、この説明に当てはまるか判断できません。本人の暮らし方を担当者へ具体的に伝えます。
相談用のメモには、滞在する住所、滞在の開始と終了の予定、通所したい曜日を書いておくと話を進めやすくなります。予定が未定なら未定と記します。家族の予定を先に確定し、送迎だけ後から合わせてもらう順番は避けたいと私は考えます。
問65には、居住実態を何泊以上で判断するという一律の日数は書かれていません。住民票を動かすだけで解決するとも記載されていません。短期の滞在や複数の家を行き来する場合は、具体的な過ごし方を示して個別に確認します。
確認2・運行の範囲と受け渡し
親族宅への送迎には、事業所のサービス提供範囲内など、運営上の支障がないことも条件になります。国の取扱いを満たすかという確認と、その事業所が実際に対応できるかという調整は、両方必要です。
私は運営する側として、玄関の場所、車が止まれる場所、迎えと帰宅時の受け渡し相手を、家族と確かめたいと考えます。住所が分かっても、誰が本人を迎えるかが決まらなければ段取りは完成しません。これは国が示した条件の追加ではなく、私が提案する相談メモです。
初めての事業所を検討する場合は、デイサービス見学で家族が確かめることも参考にしてください。自宅からの距離だけで利用先を決めず、本人が過ごす時間と家族の送迎負担を一緒に見ます。
確認3・本人と家族の同意
居宅以外への送迎について、厚生労働省のQ&Aは本人と家族それぞれの同意を求めています。子どもが送迎先を決めたことと、本人が納得していることは別です。本人がどう通いたいかを置き去りにしないようにします。
私は、話がまとまった後も、迎え先、帰り先、変更期間、連絡する家族を短いメモに残す方法を勧めます。行き先の変更を誰が誰へ伝えたかも記しておくと、家族の間で食い違いがないか確かめられます。口頭の約束だけに頼らないための工夫です。
通所の曜日や家族の支援が変わるなら、ケアプランへ家族の意向を伝える方法を使って担当ケアマネジャーへ整理して伝えます。送迎先だけの変更なのか、暮らし全体の変更なのかを区別して相談します。
私は継続できる条件を先にそろえたい
私はこう考えます。住む場所が一時的に変わっても、慣れた通所先を続ける道を検討できる点は、この取扱いの良いところです。家族にとっても、滞在先と通所先を一度に選び直さずに済む可能性があります。継続できる条件を相談する余地があることを、まず伝えたいと思います。
そのうえで、運営側には「範囲外です」の一言で終えず、どの条件が合わないか説明してほしいと私は考えます。受け渡しの調整なのか、運行範囲なのかで、家族が次に確認する内容は違います。ただし、条件を説明することと、無理な送迎を引き受けることは別です。
私は大石浩之(磐田市/不動産業)です。富士ヶ丘サービスの代表として、住まい・通所・訪問の3サービスを運営する利害のある側です。家族の負担を減らしたい気持ちと、確実に受け渡せる条件を守ることの間では、私も迷います。それでも、送迎の約束は条件を確認してからです。まだ滞在先を決めていない段階で相談することを、私は選びたいと思います。
今日できる相談の準備
送迎先の変更を相談する今日の作業は、候補の住所と滞在予定を書き出すことです。決まっていない箇所まで埋める必要はありません。本人の希望、家族が受け渡しできる日、事業所に確認したい点を分けて、担当者へ渡せる形にします。
送迎できない日がある場合も、直ちに契約をやめる結論にはしません。家族の送迎、利用日程の調整、ほかの支援を検討できるか相談します。利用を休む場合の連絡期限や費用は、デイサービスのキャンセル料の確認と合わせ、利用先の書面で確かめます。
ふじがおか見付連理枝は住まい、ふじがおか見付デイサービスは通所、ふじがおか訪問介護センターは訪問です。住まいの契約と介護サービスの契約は別です。この記事では自社の送迎可能範囲や個別の対応を保証していません。利用可否と自己負担は、ご本人の条件により異なります。
よくあるご質問
個別の条件を確認する前に、ご家族の疑問を整理します。
親族宅なら必ず送迎できますか?
必ずではありません。厚生労働省の問65では、本人の居住実態があること、事業所の提供範囲など運営上の支障がないこと、本人と家族それぞれの同意が条件です。親族宅の住所と滞在予定を伝え、利用先へ個別に確認してください。制度上の扱いと、実際の車両運行や受け渡しの調整を分けて相談します。
住民票の移動だけで決まりますか?
問65は、住民票の移動だけで送迎先を決めるとはしていません。示されているのは本人の居住実態などの条件です。何泊以上という一律の日数も、この問には記載されていません。滞在期間や生活の様子を担当ケアマネジャーと事業所へ伝えます。この記事だけを根拠に、住民票の手続きを先に進める必要はありません。
送迎できない日は利用をやめるべきですか?
送迎できないことだけで、通所全体をやめると決める必要はありません。家族が送迎する方法や利用日程の調整など、検討できることを担当者に相談します。実施可否や費用は利用先と個別条件によって異なります。休む場合の連絡方法とキャンセルの扱いも書面で確認し、本人が通いたい意向を含めて考えてください。

この記事を書いた人:大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)
富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役。サービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、ふじがおか見付デイサービス、ふじがおか訪問介護センターを運営しています。住まい・通所・訪問は別のサービスです。プロフィール
参考にした公式情報
以下の一次情報を2026年10月24日に確認しました。公表日・更新日と開催日は区別しています。
制度・数値・予定は変わることがあります。利用可否・自己負担・必要な支援は個別条件で異なります。医療上の判断は医師等に、サービス内容は各事業所に確認してください。
相談フォーム 電話で相談:0538-33-7070(9:00〜17:30)
運営する側からの実務の案内です。担当のケアマネジャー、または地域包括支援センターに確認を。