
親が銀行へ行けません。子どもが預金を引き出して介護費を払えますか?
家族なら一律に代理で引き出せるとは言えません。本人の状況、支払目的、必要な手続きを取引銀行へ先に確認してください。全国銀行協会の考え方も各行に一律の対応を求めていません。支払期限が近いときは、銀行への相談と請求先への連絡を並行します。
家族の代理取引は、全国一律の扱いではない
全国銀行協会は2021年2月18日、「金融取引の代理等に関する考え方」等を公表しました。認知判断能力が低下した人や代理人との金融取引などについて、会員銀行が参考とするための資料です。家族に一律の払戻し権限を与える案内ではありません。
公表本文には、会員各行へ一律の対応を求めず、個別状況によって異なる対応があり得ると明記されています。2026年10月23日に確認しました。同じ家族関係や同じ支払目的でも、この記事から受付可否を断定できません。一般的な説明を持って行けば必ず引き出せる、とは考えないでください。
最初の相談では、本人の状態と支払目的を分けて伝える
親の預金からの支払いを相談する最初の相手は、実際に口座を管理する取引銀行です。必要書類や来店の要否、本人の確認方法は、その銀行に確かめます。この記事では、すべての銀行に共通する書類一式を提示しません。
私の提案は「本人が来店できない理由」「本人が支払いについて話せる状況か」「何の請求をいつまでに払いたいか」を別々にメモすることです。家族が病名や判断能力を決めるのではなく、現在の状況を具体的に伝えます。必要な証明や確認の方法は銀行へ聞く。通帳を持って窓口に行く前に、相談の予約や持参物を確かめる順番がよいと思います。
支払期限は、銀行の手続きと別に確認する
介護費の支払期限が近い場合は、銀行への相談に加えて、請求元にも連絡が必要です。受付可否や手続きにかかる期間が分からないまま、家族が「間に合う」と約束することは避けたいと私は考えます。支払方法の相談が可能か、請求元へ確認してください。
住まいの費用、通所の費用、訪問の費用は、請求の内容を分けて見ます。同じ法人でも、どのサービスの請求かを確かめます。私は、支払期限と連絡した相手を一枚に残す方法を勧めます。家族が立て替えるかは別の判断であり、当然の義務のようには扱いません。負担が難しい場合は、その事情も担当者へ伝えて相談します。
全銀協の相談室と、取引銀行の役割を分ける
全国銀行協会の2026年1月改訂パンフレットは、全国銀行協会相談室が銀行取引の相談や苦情を受け付けると説明しています。冊子2ページには、本人の口座から代理人が入院費を払い戻したいという相談も例として掲載されています。改訂月は確認できましたが、改訂日の記載は確認できていません。
相談室が案内されていることと、個々の口座から払戻しを認めることは別です。私は、まず取引銀行で困っている内容を明確にし、説明が理解できない場合や相談先に迷う場合に、相談室の役割を確かめたいと考えます。2026年のパンフレットを入口にしていますが、代理取引の考え方が2026年に新設されたという意味ではありません。
良い点は相談の入口があること、注文は次の手順の説明
私は、来店や意思の確認が難しい人の取引について、銀行界が考え方を示し、相談窓口を用意している点を評価します。単に家族へ任せるのではなく、本人の財産を扱う手続きを考える材料がある。支払いに困る家族が、何を相談すべきかを整理する入口になります。
一方で、個別対応という言葉だけでは家族は動けません。私は、受付できない手続きの説明とともに、次に確認する事項や相談先を具体的に示してほしいと思います。介護を運営する側も、引出しができる前提で支払日だけを伝えず、請求内容を説明したい。本人の財産を守ることと、家族が次に動けることを両方考えたいと思います。
私は、引出しを済ませてから説明する順番にしない
私はこう考えます。介護費を払う目的があっても、親のお金を家族の判断だけで動かしてよいとは言いません。請求を急ぐ側にも利害があります。だからこそ、本人の希望と銀行の確認を先に置きたい。支払先、期限、相談した内容を残し、手続きが分からない間は分からないと伝える。これは個別の家族の体験ではなく、請求する側にも立つ私の考えです。
大石浩之(磐田市/不動産業)として、富士ヶ丘サービスの代表取締役を務めています。私はサービスを運営する側であり、契約には利害があります。住まいの「ふじがおか見付連理枝」、ふじがおか見付デイサービス、ふじがおか訪問介護センターは別のサービスです。住まい・通所・訪問の契約や役割を一緒には扱いません。
私にも、支払いを止めたくない思いと、本人の意思を飛ばしたくない思いの間で迷いがあります。ただ、暗証番号を知っていることと、取引の権限があることを同じには扱いません。長く支援が必要な場合は、磐田市で成年後見について相談する入口や、日常生活自立支援の相談も別の選択肢として確認します。
今日、取引銀行へ聞きたい内容を一枚にする
今日できる確認は、親の取引銀行と支払いが必要な請求を一つずつ確かめることです。本人と話せる場合は、何の支払いを相談するかを先に共有します。口座番号や暗証番号を家族の連絡用メモへ広く載せる必要はありません。銀行への相談に必要な情報の扱いも確認してください。
介護費の支払い以外にも家計が苦しい場合は、磐田市で生活費を相談する窓口を分けて考えます。代理払戻し、継続的な財産管理、生活費の支援は同じ手続きではありません。制度を今日ひとつに決めるより、銀行へ聞く質問を一つ具体化する。それが次に進むための準備になると私は考えます。
よくあるご質問
個別の条件を確認する前に、ご家族の疑問を整理します。
子どもなら通帳を持参すれば引き出せますか?
親子という関係や通帳の持参だけで、代理払戻しの可否は判断できません。本人の状況、支払目的、必要な確認や書類を取引銀行へ相談してください。全銀協の案内も銀行ごとの個別対応を前提にしています。来店してから不足が分かることを避けるため、予約の要否と持参物を先に聞きます。この記事は受付を保証するものではありません。
介護費の請求書があれば必ず払戻しできますか?
請求書があれば一律に認められるとは、この資料から言えません。何の支払いかを説明する材料として準備し、必要な書類と取扱いを取引銀行へ確認してください。支払期限が近ければ、請求元にも相談中であることを伝えます。家族の立替えや支払延期が必ず認められるとは限らないため、それぞれの相手と個別に調整します。
成年後見の申立てを先に決めるべきですか?
この記事だけで、成年後見が必要かを決めることはできません。銀行の手続きの相談と、今後も続く財産管理の相談を分けてください。本人の状況や希望に応じて、成年後見支援の窓口や専門家に選択肢を確認します。日常生活自立支援も別の仕組みで、利用条件があります。ひとつの支払いを理由に、制度の利用を急いで決める案内はしません。

この記事を書いた人:大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)
富士ヶ丘サービス株式会社の代表取締役。サービス付き高齢者向け住宅「ふじがおか見付連理枝」、ふじがおか見付デイサービス、ふじがおか訪問介護センターを運営しています。住まい・通所・訪問は別のサービスです。プロフィール
参考にした公式情報
以下の一次情報を2026年10月23日に確認しました。公表日・更新日と開催日は区別しています。
制度・数値・予定は変わることがあります。利用可否・自己負担・必要な支援は個別条件で異なります。医療上の判断は医師等に、サービス内容は各事業所に確認してください。
相談フォーム 電話で相談:0538-33-7070(9:00〜17:30)
運営する側からの実務の案内です。担当のケアマネジャー、または地域包括支援センターに確認を。